「おやじ、こういうの持てよ」という手本だな
服でも靴でもカバンでも、こういうモノを扱っているひとたちは、少なからず「日本のひとをカッコよくしたい」と考えているはずだ。
スナワチも例外にあらず。町で、電車で、世の男たちが休日に使っているカバンを見ると……、以下自粛するが、「お! ステキ」と思えるモノを持っているひとはごく少ないだろう。
KIGOのHobo Crossbody Bagは、ひとつのお手本になり得るはずだ。
Hoboシリーズのために開発された、迫力あるシボとなめらかな感触のブルレザー。これはコンビ鞣しと、丘染めで仕上げられたもの。
専門的なハナシは抜きにして、一般的なクロム鞣しと伝統的なタンニン鞣しの両方のいいところ取りをしたものとお考えになっていい。
革の表情が豊かなのに柔らかくて、扱いもラク。多少の雨など気にせず、お出かけに持ち出していい。
丘染めとは、革の銀面(オモテ面のこと)に対して仕上げ段階で色を表現する技法。
革の内側は茶色いので、ブラックでもブラウンでも、もしも使ううちに擦れてキズが入ったらうっすら茶色が覗いてくる。
その姿もなかなかカッコいい味わいがあるはずだ。
ワイルドなシボが特徴的なブルレザーだが、そのアイコニックな部分をトップに使い、ボディには穏やかな表情の部位を配置し、同じ革でもメリハリの効いた一体感を成している。
KIGOのそんな細やかな意匠もたのしんでほしい。
Hoboとは、あまりいい言葉ではないが、浮浪者、放浪者を指す。
すなわちHoboシリーズには「出かけよう」というメッセージが込められている。
出かけるなら雨も降るし、あれこれこまごま持ちたい。
だから、ポケットも表に裏に中に、とすこぶる充実している。
ピストルナスカンの開閉もかわいくて便利。
ペットボトルもしくは単行本が入るサイズ設計も休日にちょうどよい。
近所の喫茶店に、書店に、映画館に、美術館に、小旅行に、出かけよう。
KIGO Hobo Crossbody Bag -small
牛革(ブル)
裏地:アーミーダック(軍用の綿100%生地)