top of page
KIGO
(キゴ/大阪)
ふとした瞬間に目にしたものや、好きな音楽を基に製品を発想することが多いというKIGO代表の内山高之氏。
たとえば古い映画のワンシーンであったり、音楽によって喚起された感情であったり。
学生時代よりモノづくりの町、東大阪に住んだことから、偶然必然を含めた出会いに恵まれ、
独学から始めたカバン製造に、プロとして携わることになった。
「デザイン・型紙・材料・造り、全てにおいて歴然と差がある。いいモノは古くなっても持てる」
当初の自作カバンと、職業人が手掛けた製品の違いを、「趣味の日曜大工でつくった犬小屋と、建築士が引いた設計図で大工が建てた三階建て」と、内山氏は喩えて語る。それはクラフト全盛の現在においても、不変の真理だろう。
製品に詰められたプロの知恵、デザイン以上に大切な型紙の考え方、それを具現化する縫製の技術。こういった事どもを受け継ぐ人間が、東大阪においても少なくなってきているという。
「大手メイカーは品質・価格ともに最低限のものしか職人に依頼しなくなってしまった」
内山氏がKIGOを設立したのは、「いい職人に、いい仕事をしてもらいたい」という願いと、「消費者に最低限で満足してほしくない」という気概もあってだ。「全てにおいて次元が違うモノ」を手にすればわかることだから。
少数の熟練の腕を持つ職人を抱えて、彼は日々考案に開発に製作に商談に、動き回る。
ブランド名のKIGOには、季節と人間を結び付ける「季語」と、本物の証となる「記号」という意味が込められている。
「のちのち製品を見た人に、あのおっちゃん、こんな凄いモノつくってたんや……と言われるモノをつくる」と、静かな決意が息づく。
KIGOは、革という、かつて命を持っていたものに、新たな命と半永久的なカタチを与えることで、生き続ける製品をつくっていく。
KIGO: サービス
bottom of page