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Vasco(ヴァスコ/野方)

あえてノン・フィニッシュの(仕上げのされていない)レザーを用い、独自の染料やオイルでヴィンテージのような質感をつくり出し、ヘビーデューティーな製品にするのがヴァスコの持ち味である。自分たちの求めるモノが、手に入らないならつくってしまおうという探究心は、彼らの「旅の道具」というコンセプトにも呼応する。

「いかに直線をくずして、なじませて、陰影を表現するかに重点をおいています」

ディレクターの並木氏は、古着店に勤務していた頃より革の染め替えや加工の方法を独学で身につけた。あまりにくすんだ古い革にツヤを与えてやったり、冴えない色のヴィンテージ製品の色変更を試みたり。
やがて、「古着はもうないモノは手に入らないが、自分でつくるなら自分の理想を追い求められる。それがレザーなら、永く残るモノを手がけることができる」と考えて2009年にVASCOを設立した。

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VASCOの主力製品は、ヌメ革に対して染料やオイルで独自の質感を表現したレザーを使う。これは、いわゆる丘染めと呼ばれる手法である。丘染めは、革の表面にのみ色を塗る歴史の古い技法であるが、簡易に色をつける方法でもある。現在ではスプレーで色を吹きつけることが多いところ、VASCOでは手を使って色やオイル分を塗っていく。層を重ねていくように、丁寧な手塗り作業により、自然なムラが描き出され、すでに使い込まれたような奥行きが生まれる。
色彩はもちろん、ツヤは狙い通りに引き出せているか、乾燥の具合はどうかなど、そのレシピは製品ごとに改良を重ねている。

いずれの製品もヴィンテージが基にあり、それをモダナイズして現代の旅やライフスタイルに耐えうるモノとして設計されている。
武骨なようで洗練されている、人生という「旅の道具」としてのレザー製品は、すでに多くのファンの心をとらえている。
ハンドメイドでしか出せない表現を大切に、時の荒波をくぐり抜けて残るモノを目指す彼らの旅は続いていく。

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vasco: サービス
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