生活を懸けて仕事をし、人生を懸けて遊びたい
トラディショナルなスタイルを好み、かといってマジメなだけの革バッグではなく、ちょっと主張があって、ほかとかぶらない個性を求め、仕事に誇りを持つ方に向けて企画製作したドクターズバッグ「SG001」。
「ドクターズバッグ」と呼ばれるバッグの基は、レンガ職人(メイソン)がレンガや石を運ぶために使用したメイソンバッグである。大きく開く口の使い勝手がよく、かつては往診が多かったお医者さんにもよく使われるようになった。
多くの書類や資料を持ち歩く弁護士さんにも好まれ、「ロイヤーズバッグ」と呼ばれることもあり、1951年に米国のジョン・フォスター・ダレス国務長官が来日した際には、そのカバンが注目を浴び、日本では「ダレスバッグ」という名称も広まった。このように、さまざまな呼び名を持つバッグだが、口金構造を持つ堅牢なバッグのことを指す。
ドクターズバッグ「SG001」は、レザー専門店スナワチとバッグブランドのGarashaで共同開発をした製品だ。
最近は希少と言えるドクターズバッグだが、だいたいどれも同じような真面目な顔つきをしているものだ。Garashaがオリジナルで手がけるバッグは、東洋美術と西洋文化を融合させた個性的なもので、ほぼアート作品と呼んでもよい。正直、自由業やロックスターでもない限り持ちにくい…。
そこで、「一般のビジネスマンや士業/師業の方が日々のお仕事に使えて、それでいてほかにない不敵な面構えのドクターズバッグを作りませんか」ということで、デザインもサイズもイチから開発した。
ボディに起用したレザーは、ダーリングという名称の牛革。オーストラリアの原皮を、姫路で植物タンニン鞣しして仕上げられたものだ。鞣しの工程で動物性の油脂をたっぷりと含ませ、自然な輝きを放つよう仕上げ処理がされた、コシのあるレザーだ。銀面(革の表面)がウレタンなどでコーティングされていないので、オウナーがこのバッグを手にするとき、触れているのは革そのものである。プラスティックやビニールのようなわざとらしさは皆無だ。
反面、動物のキズやシワなどは革に残っている。また、バッグを使用する中で避けられないキズやシミも入っていくことだろう。しかし、それが本来の革で、キズやヤレができてこそ、製品がオウナーのものになっていく。
ボディは厚さ3mmのダーリングで、芯材はナシ。裏地は軽くて耐久性があり、中が見やすい明るめのシャンタン生地(レーヨン)を採用。
特徴的な角飾りは、ボディの牛革と同色系のバッファロー革に切り替えることで、さりげなくワイルドな雰囲気が出ている。ハンドルも同様で、自動車の本革ステアリングウィールに採用されるステッチで手縫いしてある。ここは最も傷みやすい箇所でもあるため、簡単に交換できる構造にしてあり、長年の使用を想定したメンテ性にも気を配っている。
ボディとハンドルの接続部のみ、ブラウンにはオレンジ、ブラックにはレッドの差し色を効果的に組み合わせた。
サイズとしては、A4はもちろん、(フタを閉じた状態の)角2封筒が収まる。MacBookも問題なし。
マチは内寸で13cm。ポケットは内側の片面に大中小の3つを配置した。メインの気室を広々と使えるよう、マチのないポケットを採用。
重量は、自然素材のため多少の個体差は出るが、約1450g。ナイロンのバッグに比べたら当然、重量感はあるが、ドクターズバッグで1500gを切っていればそこそこ軽いと言っていいはずである。
風格漂うトラディショナルなバッグだが、意外と使いやすい。中の財布を取り出すときも、片手で持ったままパカッと180度開くので楽々である。
スーツはもちろん、ジャケット&パンツ、着物にもぜんぜん問題なし。デザイン、素材の品質、製品としての品格、使い勝手と、かなり高いレベルで実現できたと、スナワチもGarashaも自負できる製品となった。
※この製品は受注生産のため、ご注文から1~1.5ヶ月程度の時間をいただきます。ご了承ください。 また、製品サンプルはスナワチ大阪ストアにございますので、手に取ってみてください。
ドクターズバッグ SG001
牛革/バッファロー革